「真夏のオリオン」を観ました。福井晴敏作品×潜水艦ものということで、「終戦のローレライ」のような作品なのかなあ想像していましたけれど、そうではなく、「ローレライ」のようにエンタメに走りすぎて、「そりゃあないやろ」という突っ込みどころ満載の設定は見られず、端正な作りというか、地に足がついた戦争映画だと思いました。主演の玉木宏は、独特の声が気になりましたが、抑えた演技で、なかなかよかったです。脇を固めた吉田栄作が、いい役でした。「亡国のイージス」で演じた自衛隊のエリート役よりも、汗と油にまみれた機関長役がハマり役に見えました。あと、音楽もすごくよかったです。ハーモニカがとても印象的に使われていて、切なくて、じーんときました。生きるために戦うんだというメッセージも、ストレートに伝わってきて、ぜひ10?30代に見てほしいなあと思います。ハタチになる娘と一緒に見たのですが、イマドキ娘も考えるところがあったのか、泣いていました。思春期の子供と一緒に見るのもいいかも。それと、トマトがいい感じに使われていました。真っ赤に熟したトマトが、まるで命の色のように見えて、思わず帰宅後、庭で育てているミニトマトをまじまじと見てしまいました。おもしろい作品もいいけれど、たまにはこういうのもおススメですよ。
五味美保さんについて書きます。実は彼女の詳細というのをそれがしもよく知らないのですが,80年代後半にデビューして以来,目立ったヒット曲もなく,2,3年前から活動を休止しているようなんです。そんな売れない人のどこがいいのか,なんて思われかねませんが,彼女の楽曲を表現する才能は素晴らしいと思うのです。特に,93年頃にリリースしたアルバム「Rainy days after」は,彼女のそんな才能がぐっと凝縮されている感じです。5年くらい前にベストアルバム「Virgo」をリリースしていますが,これは彼女の活動の奇蹟であり,色んな方向に表現方法を伸ばしているため,前述のアルバムほどにははまりませんでした。逆に言えば,彼女の一番好きなジャンルは93年頃に開拓していたものであると総括できますね。活動休止の直前は,オリエンタルポップというジャンルを開拓していたようですが,いまひとつそれがしの好きな方向には伸びなかったのだと思います。さて,彼女の基本的な路線はガールポップなんですよ。明るくノリのよい曲も得意ですが,最もはまるのはバラードだと思います。よく,中島みゆきさんの曲を聴いて泣いて癒されるなんてことをききますが,五味美保さんの場合は,泣いて元気づけられるという感じ。どの曲にもストーリーがあって,その展開にホッとするんです。彼女は活動を休止していて,アルバム等も増産されておらず,殆どが絶版になっていると聞きます。それがしも持っていないCDがあるんですが,どうしても入手できずにいるんです。もし,彼女のCDを入手する機会があったら,ぜひ聞いてみていただきたいものだと思います。